＜牛首紬＞
牛首紬（うしくびつむぎ）は石川県の白山市で作られている織物です。
玉繭（たままゆ）と呼ばれる2匹の蚕が作った繭から紡いだ糸で織られています。
釘に引っかけても釘の方が抜けてしまう「釘抜紬（くぎぬきつむぎ）」の別名をもつほどの丈夫さが特徴の牛首紬は、耐久性に優れながら、肌触りのよさと美しい光沢感も兼ね備えた着物です。
デザインは代表的なカツオ縞など、先染の糸で織柄を出しているものだけではなく、白生地で織られた牛首紬に加賀友禅や型染めといった後染めを施しているものも有名です。
＜漆（うるし）＞
英語で「japan」が意味する「漆」。
染め物では、型染めに漆を用いた染印伝、織り物では漆を和紙に塗り、細かく糸上に裁断したものを織り込んでいく漆箔や、裁断したものを綿糸に撚り巻いた黒光沢のある漆糸など、漆は着物の世界でも用いられています。
＜畝織（うねおり）＞
平織の１つで、
経（たて）または緯（よこ）のどちらか一方を数本束にして太くし、それを
もう一方の糸で包むようにして織ることで布面に畝のような凹凸が現れるようにした織物です。経畝織と緯畝織があり、畦(あぜ)のようにも見えることから畦織とも呼ばれています。主なものに、塩瀬、博多織、ミンサー織、袴地の仙台平、琥珀織などがあります。コーデュロイなども畝織の一つです。
＜浮織＞
有職織物の織り技法の１つで、文様の部分を表面に立体的に浮かせた、刺繍のような織り方です。
平安時代の十二単の上着（唐衣）や能装束の女性役の上着などの唐織に用いられていました。
＜繧繝／暈繝（うんげん）＞
繧・・・もやもやした
暈・・・かさ、光の輪
繝・・・心にゆとりがあるさま
を意味しており、同じ色や似た色合いの色を濃色から淡色へ、淡色から濃色へ並べ、層をなすように繰り返す彩色法で、色の移行に多彩な変化を見せる配色のことです。
光が表す暈しを表現したり、色相の段暈しを対照的にして立体的に見せたりすることを繧繝彩色ともいいます。
