
平安時代の象徴的な衣装、「十二単」。
公の場所で晴れの装いとして着用されていた十二単は、現在でも着付け体験や婚礼記念で着用されるなど、女性たちの憧れの衣装となっています。
このシリーズでは、そんな十二単の魅力について迫ります!
初回は、十二単の基礎知識編。
聞いたことはあるけれど十二単ってなに?
なぜ十二単というの?
などといった、基本的なことがらについてお伝えします。
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【十二単ってどんな衣装?】
十二単の正式名称は、「五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)」。
長袴(ながばかま)、単衣(ひとえ)、五衣(いつつぎぬ)、打衣(うちぎぬ)、表着(うはぎ)、唐衣(からぎぬ)、裳(も)から成り立ちます。
平安時代に宮中に仕える女性たちが儀式や晴れの日に身に着けていた正装であり、現在でも即位礼正殿の儀や皇族妃の御成婚の儀に着用されています。
【十二単の名前の由来は?】
そもそも、なぜ十二単という名前なのでしょうか。
着物を12枚着ているから十二単・・・
というわけではないんです!
平安時代の女官の服装から発したもので、「多くを着た」という表現から俗語として起こったものと言われています。(諸説あり)
【十二単ってなぜ重いの?】
何枚も重ねるがゆえ、重さでも有名な十二単。
なぜ昔の貴族は、こんなにも重いものを身に着けていたのでしょうか。
わざわざ重いものを着用する理由。
それは、装束は女性の見栄の張り合いであり、何枚も重ねた結果どんどん重くなっていったからなんです。
十二単は、宮中の女官や貴族階級の女性、侍女(じじょ・・・貴人のそばに仕える女性)たちだけが着用していたもので、一般庶民憧れの服装でした。
重く動きにくい服装なのは、一種のステータスだったんです。
【十二単はセンスのあらわれ?!】
十二単は何枚も着重ねた「襲(かさね)」と呼ばれる配色で、季節の移ろいを表現しています。
例えば、この写真の襲は「紅梅の匂い」といい、春を表しています。
濃いピンクから薄いピンクへのグラデーションと緑のコントラストが、春の訪れを感じさせますね。
他にも、夏を表す「松がさね」、秋を表す「紅葉」、冬を表す「雪の下」など、様々な襲の種類があります。
平安時代は、貴族の男性と女性は安易に話すことができない時代でした。
そのため、相手の服装でその人のセンスを図っていたと言われています。
また、この色の配色は家柄によって決まっており、例えば誰かが通りかかった際、顔が見えなくても裾の重ねだけで『○○家の人だ!』どこの人なのかが分かるようになっていました。
平安時代の女性にとって、十二単は自分自身を表す手段であり、その着こなしは自らのセンスを表現するもの。
貴族たちにとって、服装というのは非常に重要なものだったんです!
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第1回は以上となります。
次回は、なんと実際に着付け師の方に十二単を着つけさせていただきます。
実際に着るとどのような感じになるのか、必見です!
お楽しみに!
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[衣装協力]
ビューティサロンPure
ヘア・ネイル・エステ・着付けなどを行っているトータルビューティーサロン。
成人式の前撮りや卒業式の着付け、結婚式を迎える花嫁様の美容トータルコーディネート、通常のサロンワーク、エステメニュー、ネイルメニューなど豊富なメニューが揃っている。
着付け、ヘアメイクとそれぞれの分野で国家資格を持った経験豊かなスタッフが対応。
●住所:京都府京都市東山区粟田口華頂町1 ウェスティン都ホテル京都内東館B1F
●アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」より徒歩2分
●電話:075-761-1477
●時間:10:00~18:00
●休み:毎週月曜日・第4火曜日(※ブライダル開催状況により変更あり、予約優先制)
●HP:https://www.beautysalon-pure.com/
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[撮影協力]
東山浄苑 東本願寺
昭和48年創建。
京都東山の四季が、悠々たる清浄の調べを奏でます。
800年に及ぶ本願寺の法統を受け継ぎ、すべての人の「心のふるさと」。
最新の設備・最高の環境を誇る世界最大・最高の墓所。
宗旨・宗派を問わず、豊かな自然に包まれ、四季折々に美しい姿が特徴の寺院。
あまたの歴史に彩られてきた京都・東山三十六峯に連なる聖地での六条山婚儀。
●住所:京都市山科区上花山旭山町8-1
●アクセス:(車)名神・京都東ICから、国道1号線(京都方面)に入り10分~15分、(電車)JR京都、阪急京都河原町、京阪清水五条の各駅から10分~15分
●電話:075-541-8391
●時間:9時~16時30分(閉門17時)
●休み:年中無休
●HP:https://honganjifoundation.org/jouen/
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※データは2021年12月時点での情報です。
掲載している料金は原則として税込価格です。
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撮影:秀平琢磨(UNPLUGGED)
モデル:藤中里緒
監修・着付け:古久保芳栄(Pure)
編集・文:キモノプラス編集部






