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着物で水の都 広島市へお出かけ

「着物」には背筋をピンと伸ばし、日常生活を豊かにするパワーがあります。着物を着てお出かけすることで、心身ともにリフレッシュしてみませんか? 今回ご紹介するのは、中国・四国地方で最大の都市「広島市」の着物スポットです。広島市は6本の大きな川が流れる水の都です。今回は、縮景園、県立美術館、三瀧寺コースを巡ってみましょう。 【目次】 1. 築庭400年の歴史を誇る縮景園(しゅっけいえん)を散策。 2. 広島県立美術館で所蔵作品展を鑑賞。 3. 石仏の山寺、三瀧寺(みたきてら)の散策。 ---------------------------------------------- 【1. 築庭400年の歴史を誇る縮景園を散策】
茶道の上田宗箇流初代家元として知られる上田宗箇(うえだ そうこ)が、1620年広島藩主の浅野長晟(あさの ながあきら)の命を受け築成したのが縮景園です。1945年の原爆で縮景園は破壊されたものの、様々な角度の縮景園の写真がたくさん残っていたので復元できました。
縮景園は一見自然のままの庭に見えますが、緻密に計算されています。築山、池や滝、色々な大きさや形の茶室や東屋、腰かけに至るまで様々な趣向を凝らしています。例えば、広さ8,000㎡の海に見立てた濯纓池(たくえいち)には小島があり、それぞれ鶴と亀を表しています。鶴島は分かりにくいのですが、亀島は見る角度によって現れます。 濯纓池にかかる白い橋は跨虹橋(ここうきょう)です。縮景園は爆心地から1.3kmしか離れていませんが、この橋は地面に近い位置にあったため倒壊を免れ、今なお使用される被爆建造物の1つです。 濯纓池は猿猴川(えんこうがわ)の河口近くにあるので、淡水と海水が混ざり合い、池には鯉だけでなくボラやスズキなどの海の魚や亀が共存しています。
縮景園は元々茶人が作ったお庭なので、現在でも様々な流派の茶会や琴会が開かれます。また、通常のお茶会だけでなく、夜行われる月見茶会もあり、蝋燭の灯りだけで照らされた幻想的な雰囲気を演出しています。そしてなんと言っても、結婚式の前撮り写真の人気スポットです。そのくらい縮景園は着物がよく似合います。 ただ綺麗なだけの庭園ではなく、縮景園には他にも沢山の見どころがあります。例えば、薬草園や歴代藩主の作った田植え場、馬術訓練の馬場、被爆樹木の銀杏の木、原爆慰霊碑などがあります。今は主に茶会で使われる清風館は、日清戦争の時に広島場内に設置された大本営の副営として明治天皇の居所にあてられました。背後にある歴史を知ると、より縮景園が楽しめます。 ここでお勧めしたいのが、ボランティアガイドと庭内を巡るツアーです。毎日10時から15時の間、5-6名のボランティアガイドの方が無料で案内をしてくれます ガイドの方は緑の服を着て入口付近におられるので、お気軽に声をかけてみてください。 縮景園 ●住所:広島市中区上幟町2-11 ●アクセス: [広島バス 26 比治山橋・旭町方面乗車(21番バス停)] JR広島駅南口から → 「縮景園入口」下車 約10分 大人 (中学生以上):180円小児 (6歳以上12歳未満):90円 [徒歩] JR広島駅南口から約15分 ●電話:082-221-3620 ●時間:4月1日〜9月30日(9:00〜18:00)10月1日〜3月31日(9:00〜17:00) (入園は閉園の30分前まで) ●休み:12月29-31日 ●料金:県立美術館の常設展+縮景園のチケット: 一般 610円 大学生 350円  高校生以下は設定なし     縮景園: 高校生 150円 小・中学生 100円 65歳以上 無料 ●HP:https://shukkeien.jp/introduction/ ---------------------------------------------- 【2. 広島県立美術館で夏の所蔵作品展を鑑賞。】
広島県立美術館は縮景園と隣接しており、庭園内から県立美術館に入れます。この美術館は平成8年に完全リニューアルオープンしたので、かなり綺麗な建物です。広島市内では、広島県立美術館、広島現代美術館、ひろしま美術館の3つが有名です。
縮景園との共通券で特別展「藤子不二雄A展」に行く場合は別途料金が必要です。所蔵展の常設展示は年4回入れ替えがあります。常設展示ではサルバドール・ダリ《ヴィーナスの夢》、イサム・ノグチ《追想》などが有名です。2021年8月現在は「サマーミュージアムどうぶつあつまれ!」という展示が行われています。 キャプションの傍にカメラマークのあれば、写真撮影可能です。美術愛好家にとっては嬉しいですね。美術館の地下は県民ギャラリーとなっていて、様々な団体が発表の場として使っています。有料の団体は少ないので、余力があれば常設展の帰りに立ち寄られてはいかがでしょうか? 美術愛好家の方は、館内1階の図書室を利用されても面白いかもしれません。美術に特化した図書室で様々な画集や書籍が並び、青いカーペットにゆったりと座席が配置してあります。壁はガラス張りとなっており、縮景園もロビーも見渡せる構造です。 広島県立美術館 ●住所:広島市中区上幟町2-22 ●アクセス: [広島バス 26 比治山橋・旭町方面乗車(21番バス停)] JR広島駅南口から → 「縮景園入口」下車 約10分 大人 (中学生以上):180円小児 (6歳以上12歳未満):90円 [徒歩] JR広島駅南口から約15分 ※縮景園と県立美術館は隣接しています。 ●電話:082-221-6246 ●時間: 9:00~17:00(入場は閉館の30分前まで) ●休み: 月曜日、年末年始(12/25~1/1) ※特別展によっては会期中・祝日・振替休日を除く ●料金: 県立美術館の常設展+縮景園のチケット: 一般 610円 大学生 350円  高校生以下は設定なし      県立美術館:  高校生 18歳未満・65歳以上 無料 ●HP:https://www.hpam.jp/museum/ ------------------------------------------- 【3. 石仏の山寺、三瀧寺の散策。】
縮景園とは違った美しさがあります。縮景園は人工的な美ですが、三瀧寺は暮らしの中に息づく信仰と自然の美しさが融合した美です。パワースポットですが、俗っぽい雰囲気ではなく、敬虔な信仰心が織りなす一種の神聖な雰囲気を醸し出しています。足の悪い老いた母親のペースに合わせてお参りする息子、元気な小学生の男の子と猛烈な勢いで本堂を目指す母親、幼い子供と一緒に参拝する夫婦、写真を撮りに来た人など三瀧寺は人々の暮らしに根付いています。 809年に弘法大師によって開山された三瀧寺は高野山真言宗の寺院で、文字通り境内に3本の滝が流れています。三滝山の中腹に位置し、入口まではアスファルト舗装、境内に一歩踏み込むと石畳の参道が本堂まで続いています。 同じ「みたき」でも、山は「滝」で寺は「瀧」です。境内に滝があるため、水の流れる音が鳴り響き、苔生した山肌には石仏が所狭しと置かれています。木々が鬱蒼と生い茂っているので、真夏でも場所によっては少し薄暗い感じがします。
東屋から歩いて数分の所に本堂があり、本尊の観世音菩薩が安置してあります。隣が社務所になっており、お守りや御朱印がいただけます。御朱印を集めておられる方は御朱印帳をお忘れなく。  石仏のお顔は、弥勒菩薩のような柔和なお顔というよりも、意志の強さが見て取れる力強いお顔が多いです。 本堂の横には小さな滝が流れており、その横にお地蔵様に地元の人達がよく願掛けをされています。本堂に座ってお参りする人はまれで、土足のまま通れる廊下から参拝して、本堂横のお地蔵様の所に行かれます。何故かご本尊よりもお地蔵様の参拝者の方が多く、こちらがメインという感じがあります。本堂の裏側には人生訓が書いてあり、聖観世音菩薩など様々な仏様が取り囲んでいます。裏手にある山道を進むとハイキング道へと続いていきます。 参拝の帰りに、境内の入口付近にある「空点庵(くうてんあん)」という甘味処に立ち寄られてはいかがでしょう?山水で調理してあるので、心なしか舌触りがマイルドです。 目の前の池では、天然記念物であるモリアオガエルが生息しています。モリアオガエルは水辺の傍の木や草に泡状の卵塊を産み、孵化すると自然とオタマジャクシが水中に落ちるしくみとなっています。この時期は孵化してオタマジャクシになっていますが、生物に興味のある方は必見です。
本堂とは反対方向に多宝塔があり、県の重要文化財に指定されています。 三瀧寺 ●住所:広島県広島市西区三瀧山411 ●アクセス: JR可部線三瀧駅から 徒歩約20分 ●電話:082-237-0811 ●時間: 8:00~17:30(冬期間は17:00まで) ●休み: 無休 ●料金:[任意] 中学生以上200円 小学生以下 無料 ●HP:http://www.kannon.org/jiin/01/15/index.htm (中国観音霊場のHPより) ------------------------------------ 着物のレンタルがしたい方、着物はあるけど一人で着られない方のために、お店を2つご紹介します。 【ひろしまきもの遊び】
アンティークきものから現代きものまで多彩な着物の中からレンタルするものを選べます。 広島を訪れた内外の観光客に和文化体験に特化したプログラム(水引の髪飾りづくりや御朱印帳づくりなど)があります。 ●住所: 広島県広島市中区幟町6-11 坂田ビル2F ●アクセス:「胡町」電停から徒歩3分 ●電話:090-3373-9235 ●時間:10時~18時 ●休み:水曜日 ●料金:着物(レンタル・着付け込)6,600円 着物(レンタル・着付け込)4,400円 着物(着付けのみ) 3,300円 ●HP: http://www.kimonoasobi.info/ 【Ruth (ルース)】
こちらは、着付けのみになってしまいますが、着物を持っていけど、一人で着られない方はRuthがお勧めです。着付け、荷物の預かり、洋服への着替室、30分の駐車場割引券などが込みの料金です。 ●住所: 広島県広島市中区立町2−4 サンタックビル 4F ●アクセス:「立町」の電停から徒歩1分 ●電話:082-245-4442 ●時間:【火水木金】9:00~18:00 【土】9:00~19:00 【日祝】9:00~17:00 ●休み:毎週月曜日 ●料金: 【着付け代】訪問着・・・¥7920 振袖・・・¥9020 袴・・・¥7920 着物・・・¥3520  【ヘアセット】¥4620 ●HP:https://www.ruth.co.jp/ --------------------------------------------------------- ※データは2021年8月時点での情報です。 掲載している料金は原則として税込み価格です。 最新の情報は各スポットにお問合せください。
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