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文様図鑑 vol.16 格子

美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白くなるはず!「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。今回はモダンな紋様の1つである格子です。

※写真は帯の一部

縦と横の線が交差することによって生まれる格子は、格子戸のような紋様であることから格子と呼ばれるようになりました。江戸時代頃から線の太さなどを変えてバリエーションが増えていきます。格子は歌舞伎に用いられることが多く浮世絵師の役者絵によって庶民に広まり、格子柄が生活に取り組まれていきました。

※写真は木綿着物の一部、弁慶格子

太い線による格子のことを「弁慶格子」と言います。
縦横ともに2色の縞を交差させ。通常幅が1センチ以上あるものを言います。
また、歌舞伎「勧進帳」で弁慶が着ている格子柄の着物を弁慶格子と呼ぶこともあります。

※ 写真は長襦袢の一部、子持ち格子

太い線の横に細い線が並んでいる格子を子持ち格子と言います。
また、両側、上下に細い縞があるものを両子持ち格子と呼びます。
その他にも、格子は翁格子や微塵格子、三筋格子など様々なものがあります。