ピースに潜む罠 / プロが教える写真講座 #04
写真を撮るとき、ついついしてしまう、そして要求してしまうのが「ピース」。ピースって、なんなんでしょうね?今回はそれを解き明かす記事ではありません、ピースをやめてみましょうというお話です。

例えば子どもが夢中になってなにかをしているとき。「こっちむいてー」「ピース」と要求してしまうと、子どもはその夢中になっていることを一時中断して、こっちを向いて、ピースをする。夢中な表情がかわいいと思って撮りたかったはずなのに、そこには子どものその表情はもうありません。

例えば、子どもが疲れて不機嫌、でもキレイな写真を1枚を撮りたいとになったときでも。無理やりに笑ってー、はいピース、と笑顔の写真が撮れたら「無難な楽しかった風」をの写真を残すことができますが、5年後に見返したときに「あのとき不機嫌になっちゃって、座り込んで泣きわめいて大変だったんだから」という思い出話がひとつ、減ってしまいます。

ピースという画一的なポーズで、画一的な写真がたまっていくよりも、夢中な表情をそのまま、不機嫌な表情をそのまま、その時のその子らしい瞬間を撮ってみましょう。それでも、笑ってこっちを向いてる写真が欲しい!そんなときに私が、ピースの代わりによく使う、必殺の一言を授けます。
「全力で走っておいで!!」

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