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文様図鑑 vol.9 萩(はぎ)

美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白くなるはず!「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。
今回は柔らかな心が花言葉の「萩」です。

※写真は浴衣の一部

萩は山野に自生し、紅紫色や白く小さい花をたくさん付ける、秋の七草のひとつです。
桔梗と同様に秋の七草の1つでもある萩は秋を代表する花で万葉集にも登場します。
近年は、他の季節の草花とあわせて、春秋の模様とすることもあります。

萩という漢字はくさかんむりに「秋」と書きます。
秋の植物といえば萩であったことからきているといういわれがあり、漢字はほとんどが中国から伝来していた中で、数少ない日本生まれの漢字です。

※写真は夏着物の一部

丸い葉が特徴的で、丸い葉は3つの小葉に分かれます。
萩が主役の柄として用いられる場合、葉とともにその小さな花が描かれます。
萩は7~9月にピンクや白、紅紫色をした花を枝先に咲かせます
夏着物に使われることが多いのは一足先に涼しい秋を先取りすることができるからです。