[豆知識]伝統的な天然染料・鬱金(うこん)
「鬱金(うこん)」といえば、漢方薬やカレー粉の原料として有名ですが、布などを染めることもできる天然染料でもあります。
鬱金で染められた風呂敷は、タンスの中敷にしたり、着物を包んだり、美術品や焼き物を包む時など、昔から幅広く使われています。(鬱金色の風呂敷、私が持っているのは残念ながら化学染料です)
鬱金には、防腐・殺菌効果があり、鬱金の特殊な香りを虫が嫌うので防虫もあります。ただし、使用上の注意点として、天然の鬱金はとても強い染料なので、濡れたり、湿気が強かったりすると、色移りする場合があります。お着物を包む際には、色移りの心配がないよう、たとう紙に入れてから鬱金の風呂敷に包むのがおすすめです。
先日、生の鬱金を見る機会があり、私が想像していたよりも、繊細で美しい植物だったことに驚き感動しましたので、写真をご紹介します。
◆鬱金の葉とお花
芭蕉に似ている大きな
葉と可愛らしい清楚なお花です。想像以上に素敵でしたので、観葉植物としてお庭で育てたくなります。◆鬱金の根
生姜のような形です。乾燥させて粉状することで、お料理や染料に使ったりすることができます。断面は黄色く、独特の香りがします。ーーーーー
鬱金(うこん)
ショウガ科の多年草
インドが原産国で紀元前から栽培されている植物