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[着物でお出かけ] 日本各地の獅子頭が大集合

今回は、偶然見かけたチラシが気になって中野区立民俗資料館・館蔵品展「獅子頭」を見に行ってきました。
子供の頃は怖いと思っていましたが、よく見てみると愛嬌があり憎めないお顔です。

ウエルカム獅子舞にも癒されます。獅子は、疫病退散、五穀豊穣、家内安全、子孫繁栄、商売繁盛、学業上達、良縁成就など何でも願いを聞いてくれ、さらには、祖霊を鎮め、悪鬼退散、厄払い、火伏せ、雨乞い、風よけなどもできるそうです。すごいですね。

歴史としては、獅子は古代オリエント文明の時代にシルクロードを経由して中国に伝わり、飛鳥時代に朝鮮半島を経由して日本に伝わりました。
当初のモチーフはライオンだったようですが、日本の獅子には、鹿や猪、龍や麒麟や虎をモチーフにした物もあるようです。獅子といえば、獅子に似た「狛犬」が神社の参道などに対で鎮座していますが、これはもともと、平安時代に宮中の調度品として、天皇から見て左側に口を開けた黄色の獅子、右側に口を閉じ角のある白の狛犬を置いたのが始まりだそうです。狛犬が参道に鎮座するようになったのは江戸時代で、東大寺南大門前の仁王像を真似て「阿」と「吽」の対になっています。
やがて、狛犬は日本化され現在の形になり、日本の霊獣となりました。

何気なく訪れた獅子頭の展示でしたが、全国の獅子頭が所狭しと並べられ、それぞれの個性も豊かで、つい顔が緩みつつ、獅子について知らないことばかりだったので、想像以上に楽しめました。

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館蔵品展 「獅子頭」SHISHIGASHIRA
2022年5月24日(火)〜7月10日(日)

中野区立歴史民俗資料館
東京都中野区江古田4−3−1
西武新宿線 「沼袋駅」徒歩8分