【顔タイプ着物診断】色柄+着付けで見違える!私に“似合う”着物コーデ術<ソフトエレガント&エレガント編>

顔の輪郭やパーツ、バランスなどから似合うファッションを導き出す「顔タイプ診断®️」を和装に取り入れた「顔タイプ着物診断」。診断では8つの顔タイプに分類され、それぞれの顔タイプに“似合う”着物のテイストや色柄を知ることができます。
洋服よりも占める面積が大きい着物では色柄選びはとても重要で、きちんと“似合う”色柄さえ選べば、それだけでぐんとアカ抜けできちゃいます。
加えて、大切にしたいのが着付けのディテール。例えば半衿の見せ方など、ほんの少しのことでも見違えるほど印象を変えることができるからです。
今回は各顔タイプに“似合う”カジュアルシーンの着物コーデと合わせて、顔タイプの魅力を引き出す着付けのポイントもご紹介♪ 自分に“似合う”ルールや傾向を知って、自分らしい着こなしを見つけるヒントにしてくださいね。
まずは「顔タイプ着物診断」を自己診断してみる
https://www.kimonoplus.com/columns/1096/lang/ja-JP/16
芸能人でいうと誰?「顔タイプ着物診断」の分類8タイプの基本をチェック
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顔タイプ⑦
ソフトエレガントに“似合う”着物コーデと
魅力を引き出す着付け

清楚な印象で最も和服が似合う顔タイプのソフトエレガントさんは、上品できれいめな“THE 着物”というスタイルが得意分野。タイプ名の通り、 淡めで品のあるソフトカラーはおまかせあれ。寒色・暖色問わず、幅広い色を美しく着こなします。
ワントーンコーデやグラデーションコーデがよく似合うソフトエレガントさんですが、一歩間違えると真面目でつまらない印象に。カジュアルコーデにおいても適度なツヤやリッチな質感をポイントに取り入れることでぐんと洗練された着姿へと仕上がります。
今回は透明感のある紫水晶色の素無地に銀糸を使った袋帯を合わせ、たおやかなソフトエレガントさんにぴったりなコーデを完成しました。無地が最も似合いますが、 柄ものなら藤や桜などの小さい花が集まった柄や飛び柄で、顔周りは柄が控えめなものを選ぶと失敗しません。
メイクの詳細はこちら
https://www.kimonoplus.com/columns/1702/lang/ja-JP/18
ヘアアレンジの作り方はこちら
https://www.kimonoplus.com/columns/1133/lang/ja-JP/18

控えめなカラーやアイテムをさらりと着るだけで、誰よりも着姿が美しく輝いて見えるソフトエレガントさんは、お手本のようなオーソドックスな着付けを心がけると、清楚で上品な魅力が何倍にも増します。
衿元(赤線部分)はのどのくぼみが見えるか見えないかのやや浅めに、鈍角でもなく鋭角でもない75度程度の衿合わせできちんと感+落ち着いた印象を与えます。
半衿は細すぎず太すぎず標準的な見せ方(青線部分)がしっくり。フォーマルからカジュアルまで万能なソフトな光沢のある白無地の衿が、ソフトエレガントさんの奥ゆかしく上品なお顔立ちを印象的に演出します。

衣紋もごく標準的に、こぶしひとつ分ほど抜きます。形も広くも細くもないU字形の美しい曲線に。ソフトエレガントさんはごく標準的な着付けで、しなやかで凛とした後ろ姿が完成します。
帯選びは、着物と同系の濃淡色や馴染む色がベストバランス。控えめなツヤや光沢感を重視した、すっきりシンプルな帯をセレクトして。
柄や色がハッキリした帯は、お顔立ちに合いません。訪問着やフォーマルな席で金や銀を使った帯をする場合も、ギラギラ・ピカピカしているものは帯の印象に負けてしまうので、落ち着いた輝きのものを選びましょう。
帯結びもシンプルな形のものが似合います。最も似合うのがお太鼓結び。厚みがありすぎても薄すぎてもいけません。角のないふっくらとした形に仕上げると、ソフトエレガントさんの繊細な女性らしさが後ろ姿からも伝わってきます。

ソフトエレガントさんの帯周りのポイントは「控えめ」。帯揚げは帯と同色のもの、またはやや薄めのシンプルで上品な色を選ぶとすっきりとキマリます。帯揚げの見せ方もごく標準的に。ふっくらさせすぎず、シャープすぎず、ゆるやかな曲線を描きましょう。
帯締めは、着物か帯と馴染む色に。淡色がグラデーションになったぼかしの帯締めは、ソフトエレガントさんの装いでは万能なので一本持っておくと便利です。単色を選ぶなら、グレーやラベンダーなどの大人っぽく落ち着いた色が◎。
シンプルな本結びがとてもよく似合うソフトエレガントさんに、帯留めはあまりおすすめしません。つけるなら、装飾感のないすっきりした形のものを。華やかさをプラスしたい場合は、形はシンプルで少し大きめなものを選ぶとよいでしょう。

顔タイプ「大人」の裾の基本的な着付けは、“適度にすぼめて丈は長めに”ですが、長すぎず短すぎず、すぼめすぎずまっすぐすぎずの標準的な裾が、ソフトエレガントさんにふさわしい落ち着いた雰囲気にまとめます。
足袋も衿と同じく白がベスト。草履は白や薄いグレーなどの淡い色のワンカラーが正統派な着こなしの仕上げにぴったり。台は高めで丸みのある形のものを。マットだと落ち着きすぎてしまう場合があるので、控えめなツヤのあるものを選びましょう。
顔タイプ⑧
エレガントに“似合う”着物コーデと
魅力を引き出す着付け

華やかなオーラがあり、パッと目を引くエレガントさん。大きなパーツで立体感のあるお顔立ちにマッチするのは、コントラストのハッキリしたコーディネート。直線と曲線の要素を持つので幅広い柄を着こなしますが、 必ず大柄を選ぶこと。小さな柄はお顔が浮いてしまいます。
ツヤ感や光沢といった色っぽいテイストを加えるとぐっと洗練された装いに。逆に色や柄、質感などすべてベーシックなアイテムでまとめると、 疲れたような老け感が出てしまうので気をつけて。
今回は、唐草風の大きな地紋の入った光沢感のある色無地を主役に、ゴールドに近い黄色の帯と黒の帯揚げで曲線と直線の要素を加え、しっかりとコントラストもつけました。エレガントさんだからオシャレに着こなせる技ありコーデの完成です。
メイクの詳細はこちら
https://www.kimonoplus.com/columns/1701/lang/ja-JP/18
ヘアアレンジの作り方はこちら
https://www.kimonoplus.com/columns/1132/lang/ja-JP/18

半衿は、エレガントさんの落ち着きや上品な部分を演出する部分。のどのくぼみが見えるか見えないかのやや浅めで、鈍角でもなく鋭角でもない75度の角度に合わせます(赤線部分)。
半衿巾も細すぎず太すぎず(青線部分)。今回はシンプルな白衿を使用しましたが、同じ白衿でも大きめの地紋が入ったものやツヤ感の強いものの方がエレガントさんの華やかなお顔立ちが映えます。

華やかさと色っぽさにあふれるエレガントさんは、衣紋は標準よりも大きめに抜くとバランスよくキマリます。形はU字よりもややV字をイメージして直線の要素をプラスすると、気品のある粋な着姿に仕上がります。
帯選びでは、着物としっかりコントラストをつけること。エレガントさんはシンプルな帯よりもハリと厚みがあり、細部までよく作りこまれているような存在感のある帯や、重厚感のあるカラーがよく似合います。
帯結びでも直線と曲線の要素を生かして。今回は角だし風銀座結びでエレガントさんの媚びない色気と格好よさを表現しました。大人の女性らしさを象徴するのがたれの部分。そこを生かすために帯山は膨らませずシャープな線を描き、お太鼓の下部に丸みを出しています。

しなやかさと凛々しさが混在するエレガントさんの魅力を描き出すのが帯揚げ。帯にも着物にも馴染まないインパクトのある色で、帯周りにさらにコントラストをつけます。ここでも大切なのはツヤ感。 ごく標準的な見せ方でもツヤと色が存在感を放ち、芯のあるコーデに仕上がります。
帯締めは平組で存在感のあるものがフィットします。今回使ったような多色をぼかした帯締めは、エレガントさんにぴったりのアイテム。艶やかなコーデに静かな落ち着きを加えます。
帯留めも大きめのものが好バランス。蒔絵やパールのあしらわれたべっ甲など、高級感と存在感のあるものを選びましょう。

裾はすぼまるほどに大人っぽい印象が強まり、長いほど粋な着こなしになります。エレガントさんに似合うのは、長めの丈で適度にすぼめた裾。女性らしさが詰まったクールなシルエットに仕上げましょう。
足元はツヤっとしたエナメルの高台草履が、華やかで格好よくキマリます。黒い台に真っ白な鼻緒、赤い前ツボといった、コーデのアクセントになるような個性的な草履もよく似合いますよ。合わせるのは白足袋がベスト。裾から覗く清潔な白が女っぷりを上げてくれます。
モデルは顔タイプ
キュートさん

今回すべての顔タイプコーデを着こなしてくれた柚木渚さんは、顔タイプ「キュート」さん。記事では柚木さんのお顔立ちを生かしながら各顔タイプのヘアメイク・コーデに仕上げています。
チャートの通り、顔タイプ「子ども」と「曲線」の要素を最も多く持つキュートさんですが、ヘアメイクやコーデ、着付けのポイントを押さえることで、印象を大きく変えることに成功しました。
つまり、自分の持っている要素が理想と違っても、なりたいイメージに近づくことができるということ。それにはまず、自分の顔タイプに“似合う”を知ることが大切なんです。
まとめ
「顔タイプ着物診断」は、自分に“似合う”ルールや傾向を知り、自分らしい着こなしを見つけるヒントとして活用するもの。自分の“似合う”ポイントを押さえることで、いつもの装いをぐんとアカ抜けすることや、憧れのスタイルに近づくこともできます。
今回は、カジュアルシーンのコーディネートとアカ抜ける着付けのコツをご紹介しましたが、一人ひとりに似合う着物や着付けは少しずつ違います。とくに着付けはたった数ミリの違いで、見違えるように美しくなったり、逆にヤボったくなったり。
どうするとより美しく映えるのかを研究する時間もぜひ楽しんでください。なにより自分に“似合う”を知ると自信を持つことができるので、着物姿がより美しくなりますよ。
より確実に自信を持ちたいのなら、顔タイプ着物アドバイザーによるカウンセリングへ。正確な診断結果とプロのアドバイスで新しい自分の魅力を見つけてみてはいかがでしょう。
ほかの顔タイプに“似合う”着物コーデ術も見てみる
▼キュート&アクティブキュート編
https://www.kimonoplus.com/columns/1805/lang/ja-JP/16
▼クールカジュアル&フレッシュ編
https://www.kimonoplus.com/columns/1802/lang/ja-JP/16
▼フェミニン&クール編
https://www.kimonoplus.com/columns/1803/lang/ja-JP/16
▼記事協力
日本顔タイプ診断協会
https://kaotype.jp/
▼監修・着付け
真壁しおり(日本顔タイプ診断協会 認定講師・着物スタイル協会代表)
日本顔タイプ診断協会 認定講師
https://kaotype-sys.com/style_kimono
着物スタイル協会代表
https://www.kimonostyle.info
▼キャスト・スタッフ
モデル:柚木渚(セントラルジャパン)
ヘア&メイク:亀田春佳
撮影:鈴木ジェニィ
文:君島有紀
▼衣装協力
京都きものレンタル和凛
https://walin.jp/