PAGE
TOP

「浴衣 染め体験」ができる<絞り染め体験工房 いづつ>ってどんなところ?

世界で一枚だけのオリジナル浴衣が作れる<絞り染め体験工房 いづつ>。
京都御苑の近くにある工房は、地下鉄烏丸線「丸太町」駅から徒歩5分という立地の良さ。街中にあることもあり、京都観光に来られた他府県の方が体験をしに、当日予約で来られることも多いそうですよ!
今回は<絞り染め体験工房 いづつ>の5代目である、山田 智久さんに色々とお話を伺いました。
どんな体験ができる工房なのでしょうか?
早速 ご紹介していきますよ!

前回のコラムでは、実際に「浴衣の染め体験」の様子をお届けいたしました。
とても素敵な浴衣が出来上がったので、こちらもぜひご覧ください!

<絞り染め体験工房 いづつ>でつくる、『世界に一枚しかない自分だけの浴衣』
URL:https://www.kimonoplus.com/columns/1186/lang/ja-JP/19

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お話を伺った山田 智久さんはこちらの5代目。
名古屋出身である初代が、京都へ丁稚として来たのが始まりでした。
今井善兵衛氏より暖簾分けをしてもらい、遡ること明治25年(1892年)に「株式会社いづつ」を創業。
主に製造卸を生業とされており、「絞り染め体験」を始めたのは2015年頃からでした。

写真:5代目 山田 智久さんと創業当時から使用されている看板

絞り染め体験を始めた頃は五条で営業をされていましたが、2019年に今の場所へ移動し、<絞り染め体験工房 いづつ>として本格的に始動。
見ていただきたいのは、とてもおしゃれな店内です!

ーーーーーーー
いざ、
工房の中へ!
ーーーーーーー

山田さんの後ろに見えるのは、染め体験でメインの工程を行う体験室。
中を覗いてみると・・・

京都らしく「おくどさん仕立て」の水洗い場になっており、こちらで生地を染めたり、染料を洗い流したり。
このシンクは高校からの友人に作ってもらったそうで、鴨川を流れる水をイメージした、波模様が素敵な「いづつオリジナルシンク」です。

作業場の反対側を見ると、壁一面に展示された生地見本。

この展示方法は、お店でバームクーヘンを見た時に「生地も同じように展示すると見やすいのでは?」と思いついたそうです。
発想がとても面白いですが、体験に来られた方はここを見ながら柄や配色を考えます。写真を撮られる方も多いそうですよ!

奥に進むと作業台が並びます。

こちらは体験する方が一番長く過ごすところで、生地を畳んだり、アイロンをかけたり作業をするスペースです。

雪花絞りで染めた財布やカードケースなどの小物も並んでいるのでチェックしてみてくださいね。
山田さんのこだわりがたくさん詰まったおしゃれな工房で、思い出に残る体験はいかがですか?

ーーーーーーーーーー
どんな体験があるの?
ーーーーーーーーーー

<絞り染め体験工房 いづつ>では、「雪花絞り」という技法を使った、様々な体験染めコースが用意されていますよ。

「絞り」と聞くと、ほとんどの方は糸で括って染めるものを想像されると思いますが、「雪花絞り」は板と板で生地を挟んで染める「板締め絞り」といわれる技法を用いています。

このように透明の板で挟み、染料に浸けて色を入れていきます。

様々な体験染めが用意されていますが、少しだけご紹介したいと思います。
こちらは「綿ストール体験染め (8,800円)」です。

首元が寒い時や日焼け対策に大活躍のストール。
顔まわりが華やかに見える、明るいお色で染めてみてはいかがでしょうか。

こちらは「風呂敷体験染め (3,850円)」です。

最近ではエコバッグを持ち歩くことが増えましたが、嵩張ったり畳むのが面倒臭い・・・という人も多いのではないでしょうか?
そんな方には、自分で染めた風呂敷きをおすすめします!
雨が降ると濡れないよう、鞄を丸ごと包んだり。
物に合わせて包み、持ち運べるのでとても便利です。

そしてこちらは「帯揚げ体験染め (8,800円)」。

こちらは正絹の帯揚げです。
お持ちの着物の色味に合わせて、お好きな柄・色で染めてみるのはいかがですか?
誰とも被ることがなく、コーディネートのポイントになること間違いなしです。

他にも「ハンカチ体験染め (1,650円)」や「手ぬぐい体験染め (1,650円)」、「Tシャツ体験染め (6,600円)」など、様々な体験があります。
その中でもおすすめは、前回のコラムでもご紹介した「浴衣体験染め (22,000円)」です!
少し時間はかかりますが、浴衣を染めるところから作れるのはここだけではないでしょうか?

ーーーーーーーー
性格が出る!?
体験の魅力とは
ーーーーーーーー

『体験する方に伝えたい魅力は、自分の好きな色に染められること!』と山田さん。
「真っ赤」以外は再現できるそうで、言われた色を即興で作ってくれますよ。
雪花絞りに使う染料は、酸化することにより色が定着するので、次の日にならないと本当の色は分からないそうです。
そこも考慮し、3色ほど混ぜ合わせて染料液を作ります。
その再現度は素晴らしく、希望の色があれば生地でも画像でもいいので用意することをおすすめします。山田さんがばっちり再現してくれますよ!

『もう一つの魅力は、「自分だけの柄ができる」ところです。特に浴衣の体験染めをする方は生地を畳む時間が長く、黙々と同じ作業を続けるので性格が見えてくるんです(笑)』と笑顔の山田さん。
途中で生地がズレたりヨレることの無いように、注意深く畳み続ける人。
それに比べ、初めは綺麗に畳んでいたけれど、段々とズレていく人。
『これには何が正解ということはなく、その人だけの柄になるのが面白く、記念になると思うので、ぜひ体験していただきたいですね。』と話してくださいました。

「世界に一つだけの自分浴衣」
今年の夏は挑戦してみませんか?

写真:「浴衣 体験染め」染料液に浸ける緊張の瞬間

ーーーーーーーーーー
これからの
「絞り染め体験工房」
ーーーーーーーーーー

今ではたくさんの体験染めコースが用意されている人気の体験工房。
始めた頃は、生地や水温によって変えないといけない「職人ならではの感覚」を、どのように説明して体験してもらうか、とても悩んだそうです。

『思い通りの完璧な作品を作ってもらいたい、という職人の想いと、
雪花絞り体験を楽しんでもらいたい、というシンプルな想いの両方がありますが、出来上がった作品を見て笑顔の方達をみると喜んで貰えてるのかな、と思います。
他の体験工房との違いは、「少人数でもやりたいと思った時にできる」という点です。「当日予約でも体験していただける」という強みもあります。
手軽な体験から本格的な体験まで、高いクオリティのモノづくりがお届けできたらな、と考えています。』と山田さん。

人との繋がりを大切にされている山田さん。
『「モノを売る」より「お客様と作る」方が面白いので、うちにしかできない絞り染め体験が確立できたら良いな、と思っています。
いま上に羽織っているのはデニム生地を「竜巻絞り」という技法で染めたものです。着物で使用する生地だけではなく様々な素材・技法で体験していただけないか、色々と試行錯誤しています。』と話してくださいました。

「絞り染め体験工房」を通してたくさんの方に楽しんでいただき、また雪花絞りや染物の魅力を感じてほしい、と話されていました。
なかには体験染めの魅力にハマり、浴衣を5着作った方もいらっしゃるそうですよ!
初心者の方にも分かりやすく、丁寧に教えていただけるのでとってもおすすめの体験工房です。
ぜひ一度、訪れてみてくださいね!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回はたくさんの体験コースがあり楽しめる、おしゃれ工房<絞り染め体験工房 いづつ>をご紹介いたしました。
体験は、初心者コース・中級者コース・上級者コースに分けて用意されているので、作りたいものや確保できる時間に合わせて決めるといいですね!

夏休みになると自由研究の題材に、とたくさんの小学生で賑わうそうです。
小さなお子さまも楽しめるので、ご家族での体験もおすすめですよ♡
京都に遊びに来られた際は、ぜひプランに入れてみてください!
ーーーーーーーーーーーーーーーー
絞り染め体験工房株式会社 いづつ
●住所:京都市中京区衣棚通竹屋町下ル花立町258
●電話:075-223-0122
●営業時間:10:00〜18:00
●定休日:日曜日・祝日
●アクセス:
  京都市地下鉄 烏丸線「丸太町駅」より徒歩5分
  京都市バス 「烏丸丸太町」バス停より徒歩5分
●HP:https://izutsu-kyoto.jp/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※いずれも消費税込み
※データは2022年3月時点での情報です。
最新の情報は施設にお問い合わせください。

▼STAFF
撮影:岩嵜一真
取材・文:キモノプラス編集部