スタイリストうさこまさんプロデュース!読者さん変身企画 <和洋MIXにプラス!個性派アレンジ編>

「着物を始めてみたいけど何から手をつけたらいいかわからない」「いつもワンパターンのコーデになっ てしまいマンネリ気味」など、着物のお悩みを抱える読者さんをキモノプラスで大募集!
アンティーク着物屋「うさぎ小町」の店主で、Youtubeでも大人気の着物スタイリスト・うさこまさんが提案 する「ときめきコーデ」で大変身していただく企画。組み合わせやちょっとしたコツでグッとアカ抜けでき ちゃうポイントもご紹介します。
第2回目は前回「洋装アイテムを生かした和洋ミックスコーデ」で着物デビューした藤井さんがさらに大変身! 今回は、前回と同じ着物を使った着まわしコーデにチャレンジしました。
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着物のお悩みを解決してくれる、うさこまさんってどんな人?
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神奈川県川崎市にある、レトロモダンなアンティーク着物やリサイクル着物を扱うお店「うさぎ小町」を10 代で立ち上げた、うさこまさん。
店主としてお店に立つ傍で、2万2千人がチャンネル登録する着物系YouTuberとしても活躍する着物ス タイリストで、二人のお子さんを持つママでもあります。
お得意は、現代ファッションの流行を取り入れつつ、レトロな味わいもトッピングした”青文字系”のスタイリング。今回の企画でも、自分らしく輝ける自由で楽しい着物コーディネートを提案してくれました。
もっと知りたい!うさこまさんインタビュー記事はこちら→
https://www.kimono-plus.com/columns/708/lang/ja-JP/7
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<お悩み>同じアイテムを使って違うMIXコーデも楽しんでみたい♡
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着物歴はほぼゼロで、着物にちょっとしたトラウマがあった藤生さんは、自分を変えるきっかけをつくりたいと今回の企画に応募してくれました。前回は、ずっと憧れていたという「和洋ミックスコーデ」に挑戦し、変身に大成功! 着物への苦手意識も克服できました。
「これから着まわしについても勉強したい!」と、ひとつの着物をいろいろなスタイルで着こなすことへの憧れも口にしていた藤生さん。ということで、今回は前回と同じ着物を使ったスカートアレンジスタイルを提案。着まわしコーデにチャレンジしてもらいました。
第一弾<憧れの和洋MIXコーデで着物デビュー編>はこちら→
https://www.kimono-plus.com/columns/645/lang/ja-JP/3
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<提案>ブラウスコーデにプラスでさらに簡単!
補正もいらないお手軽スタイル
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藤生さんのワードローブや好きな系統をもとに用意したアイテムの中から、似合う色味や藤生さんがときめくアイテムをひとつひとつ選んだ、打ち合わせ。普段からスカートスタイルが多いという藤生さんが気になったコーデのひとつがスカートコーデでした。
「今回は藤生さんが着物デビューということだったので、せっかくだから着物らしいスタイルと洋服に着物をプラスしたスタイル、両方のアレンジを楽しんでほしいなと思いました。和洋MIXアレンジは最初に数パターン覚えてしまえば、あとは自分なりのアレンジが楽しめるので、今日をきっかけに自分の好きなスタイルを見つけてもらえればうれしいですね」(うさこまさん)

打ち合わせの末、今回使うアイテムが決定! 左上から時計周りに、ブラウス、ベレー帽、ウールの着物、ベルト、イヤリング、靴、スカート、バック。バックと靴は藤生さんの私物、そのほかはすべてうさこまさんの私物でご用意いただきました。
今回使う着物のアイテムは「ウール着物」だけ。「うさぎ小町」では5500円からそろいます。やわらかく着付けのしやすい生地なので、初心者さんの練習用にもぴったり。家で洗えてお手入れも簡単です。
「今回のスカートコーデは、かわいい洋服のコーディネートに着物をプラスするだけ。完全に洋服感覚で着られるので、着付けに自信のない初心者さんにも気軽に着物を楽しんでいただけるスタイル。日常的なシーンでも活躍します。帯を使わないので補正や帯板も不要で、着付けに必要なのも腰紐2本だけ。腰紐は長い紐で代用可能です」(うさこまさん)
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<変身!>着物×プリーツスカートで
「クラシックな文学少女スタイル」に
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前回と同じチェック柄のウール着物とブラウスにプリーツスカートを合わせたコーデ。文学少女風スタイルながらも、小物使いで大人の雰囲気に仕上げました。 足さばきがよく着崩れもしないなど機能性が高いので着ている人もとっても楽ちん。おでかけにもぴったりなスタイルです。
スカートコーデの成功にはバランスがカギ。うさこまさんのスタイリングでは、上下の比率がだいたい3対7になるように仕上げることが多いそう。スタイリングが映えるだけでなくスタイルアップ効果もあるのだとか。
スカート丈は袴の長さを基準にすると間違いありません。袴の長さはWEBで検索するとすぐに調べられるので、購入時やスタイリング時の目安にしてみて。スカートは胸下にウエスト部分がくるように履くので、ゴムウエストのものがおすすめ。
スカート丈が足りない時は、長めのブーツを合わせてしまうのもひとつの手。まっすぐ立った時に生脚部分が見えると、途端につんつるてんな印象になってしまうのでご注意を。
ブラウスの選び方については、前回の記事を参考にしてみてくださいね。
第一弾<憧れの和洋MIXコーデで着物デビュー編>はこちら→
https://www.kimono-plus.com/columns/645/lang/ja-JP/3

スカートアレンジの時、着物は袴の時の一般的な着付けに。裾を内側に持ち上げて前で合わせて腰紐でとめ、襟を合わせて腰紐で結べばできあがり。おはしょりを作らずに短く着付ける方法なので、腰回りをすっきりとまとめられます。
厚手の着物の場合、スカートの表面に着物の段差が出てしまうことがあるので、落ち感のある厚く重めの生地のスカートや、層を重ねてふわりと着られるチュールスカートなどを選ぶことで目立たなくなります。
ただ、厚手の着物は着心地も少しごわごわしてしまうので、すっきりと心地よく着たい場合はやはり薄手を選ぶとよいでしょう。
▼「うさこまチャンネル」でもチェック!
着物×スカートコーデの着物の着付け方法→ https://www.youtube.com/watch?v=L0mlOO1ffWM
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<小物>淡トーンコーデを黒小物でキリッと引き締め、大人の雰囲気に
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(左上)スカートコーデはベルトが帯代わり。今回はほかの小物でメリハリをつけたかったので、着物とも スカートとも合うくすみカラーをセレクト。バックリボンと合わせた編み上げタイプのコルセットベルトで淡 甘トーンコーデに仕上げました。
スカートコーデのベルトは身長や体型によってベストな太さが異なるので、いろいろ合わせてみてぜひ 研究を。比較的誰でもバランスよく仕上がるのは、半幅帯の半分くらいの太さ。半幅帯は約15cmなの で、迷った時は7〜8cmの太さを目安に選んでみて。
(右上)藤生さんが普段かけているメガネが、今回のスタイルや他の小物ともとてもマッチしたのでかけ てもらいました。メガネはうさこまさんも多用するアイテム。とくに今回のようなクラシックなスタイルではオシャレ度がアップして、顔まわりが華やかになりますよ。
(左下)今回はアンティーク調のイヤリングで大人エレガントな雰囲気をプラス。イヤリングやピアスもネ イルと同じく、小さいながらも存在感のあるアイテム。ささやかなサイズでも自分らしさをさりげなく演出し てくれます。
(右下)ブーツとカバンは藤生さんの私物。クラシックな印象の黒のアイテムをポイントに使って引き締め ることで、淡甘トーンコーデが大人に似合うシックなスタイルへと仕上がります。
▼「うさこまチャンネル」でもチェック! 着物とメガネのメイク&コーデ案→ https://www.youtube.com/watch?v=AjaxmtPjG-o
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<ヘアメイク>実は相性抜群な着物×帽子!
ヘアメイクの一部として楽しんで
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前回をベースにアレンジした今回のヘアメイク。ヘアスタイルは、今回もセルフでもできる簡単編みおろしアレンジに。前回の三つ編みを毛先から内側にくるくると上へ巻きあげてピンで留めるだけでできあがり。
前回は編みおろした髪を幅広に引き出したけれど、今回は立体感を出すように前後左右に引き出します。ポイントは躊躇なくしっかりめに引き出すこと。三つ編み全体が太くなるようにすると、まとめた時に大きなお団子になり、やわらかい印象に仕上がります。
メイクは前回と同じテラコッタ系ワントーンメイクなので、詳細は前回の記事でチェックを。
第一弾はこちら→
https://www.kimono-plus.com/columns/645/lang/ja-JP/3

重心が下がりがちなスカートコーデでは、帽子を使うことで好バランスに。とくにベレー帽は着物のカジュアルシーンで長く活用されてきた定番のアイテム。合わせやすい黒をひとつ持っておくと幅広いコーデで重宝します。
「私も帽子は大好きなアイテム。洋服でも活躍する麦わらのカンカン帽はもちろん、山高帽とも呼ばれるトップが丸い半球形のボーラーハットや、洋服ではなかなか合わせるのが難しいチュールのついたヘッドドレスなども、着物だと案外カジュアルに着こなせちゃうんですよ。
今回のコーデに別の帽子を選ぶなら、短いツバがカールしたポークパイハットもかわいい。帽子の注意 点は、ご自身の顔や頭のサイズに合うものを選ぶこと。思っている以上に着物との相性はいいので、自分のときめきを大事に選んでみてくださいね」(うさこまさん)
同じベレー帽でもかぶり方や前髪の出し方でも大きく印象を変えられます。帽子の中に前髪を入れると すっきりと大人っぽい表情に。深くかぶったり、斜めにかぶったりすれば、帽子が前髪の代わりになるので、帽子ひとつでいろいろな雰囲気が作り出せます。
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<完成> 必要なのは着物1枚!誰でもさらりと着こなせるスカートアレンジ
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前回は着物要素が強めなブラウスコーデ、今回は洋服要素が強めのスカートコーデ。同じ着物と使いな がらも、がらりと雰囲気の変わる和洋ミックスコーデを楽しんでいただきました。
「両方ともめちゃくちゃ似合ってましたね。本当にかわいかった〜。今回は着物が柄ものでスカートが無 地だったけど、着物は無地でスカートに柄物を持ってくると足長のスタイルアップコーデになりますよ。着 物を赤系に変えるだけでぐっと冬感が出てくるのでクリスマスデートとかにもおすすめ。いろいろ楽しん でくださいね」(うさこまさん)

「本当に胸がいっぱいです。もう1から10まで楽しい体験でした! たくさん用意してくださったアイテムの 中からうさこまさんと一緒に選んでいくのも楽しかったし、実際に着てみたら想像を超えてくるかわいさでした。ときめきっぱなしでした。
うさこまさんのYoutubeでも拝見してましたが、今日改めて着物はもっと自由に楽しんでいいものなんだ と実感しました。着物って着物警察という言葉があるように厳しい目を向けられるイメージがあるけど、そんなのを気にして楽しまないのはもったいないなと思いました。
初心者にとって、そろえなきゃいけないアイテムがたくさんあるとハードルが高いけど、まずは着物だけで始められることもうれしい。着付けも想像より簡単だったので、早く自分でもやってみたいです。今日ここに来るまで自分には似合わないんじゃないかと諦めていたことが嘘みたい。今日は本当にありがとう ございました!」(藤生さん)
第三弾<お悩み解決!王道・アカ抜けコーデ編>はこちら→
https://www.kimono-plus.com/columns/685/lang/ja-JP/3
出演・監修・スタイリング・着付け:うさこま
・うさぎ小町公式サイト https://usagikomachi.com/
・YouTube「うさこまチャンネル」
・Instagram @usagikomachi
▼STAFF
撮影:鈴木ジェニー
ヘア&メイク:亀田春佳
文:君島有紀