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文様図鑑 vol.18 亀甲(きっこう)

美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白くなるはず!「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。
今回は甲羅に似ていることからその名がついた「亀甲」です。

亀甲は、正六角を上下に繋いだ文様で中国から伝えられたと言われており、
「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるように、長寿吉兆の縁起の良いものとされています。
幾何学文様ですが、平安時代から有職文様となり六角形の中に菊や鶴などがあしらわれています。菊などが併用されてるものは伝統的な吉祥文様として礼装用の着物や帯に使われることが多いです。

※写真は紬の一部 亀甲絣

亀甲絣などの亀甲を連続させたものは、割付文様として紬などに扱われています。
亀甲を1列に配列した時、80個並んだものを80亀甲と呼び、160あれば160亀甲と言います。
数が多いほど細かくなり繊細な工程が必要になってきます。