【高知県・馬路村】人気沸騰!ゆず商品 誕生までの軌跡。

日本再発見の旅。〜村おこし成功のカギは?馬路村の魅力に迫る!〜
高知県の東部にある馬路村(うまじむら)をご存知ですか?
山道をぐんぐん進んでいくと見えてくる馬路村は信号機もコンビニもありませんが、豊かな自然と村の人たちの温かい笑顔あふれる魅力たっぷりの村です。
いま話題の「SDGs」にいち早く取り組み、大人気商品を連発。
活気ある村へと再生させた取り組みが素晴らしいんです!
今回は<ゆずの森 加工場><ゆずの森 直売所>にお邪魔しました。
色々と教えていただいたのでたっぷり、ご紹介していきたいと思います!
【目次】
1.馬路村ってどんな村?
2.<ゆずの森 加工場>に潜入!
3.<ゆずの森 直売所>でお買い物♪
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1.馬路村ってどんな村?
馬路村は高知県安芸郡(あきぐん)にある人口約830人程のちいさな村です。
住宅地と田畑を合わせても全体の0.7%しかなく、森林が96%を占める林業で栄えていた村です。
ですが林業の衰退と共に人口が流出してしまい産業がない状態に。
そこで昔から家庭の庭で育てていたゆずを産業にできないか、と昭和38年最初は10人で「ゆず栽培」が始められました。
山の傾斜が強く、水捌けも良く、さらに寒暖差があることがゆず栽培にとても向いていました。
今では190世帯 500人ほどの人たちが栽培しているそうですが、これは村の人口の半分以上。
全員が有機栽培に準じた栽培で、馬路村産として毎年なんと約800トンのゆずが収穫されています。
10月下旬、ゆずの香りが漂ってくると収穫のサイン。
ゆずは全て手作業で収穫するため、この時期はゆず優先で子供や離れて暮らす家族までも手伝いに集まります。
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2.<ゆずの森 加工場>に潜入!
森の中に突如現れる<ゆずの森 加工場>。
馬路村農業協同組合により建てられたこちらで、商品の製造・開発、そして受注受付・発送まで全ての作業が行われています。
収穫されたゆずは果汁・皮・種に分けられます。
果汁はすぐに冷凍されるので鮮度を保ったまま使用が可能なんです。
一歩中に入ると…
ゆずのとってもいい香りがしてきます。

こちらでは「ごっくん馬路村」が作られており、製造ラインの見学ができます。「自分の子供に安心して飲ませられる爽やかなゆずドリンクを作りたい」と試行錯誤、昭和63年に完成しました。
原材料はゆずとハチミツと水だけ!
シンプルで飲み口さわやかな「ごっくん馬路村」は根強いファンの多い商品です!

(写真提供:馬路村農業協同組合)
昔は手作業でしたが今は機械化されており多い時は1日に約10万本、1年間で約600万本が製造されています。

(写真提供:馬路村農業協同組合)
こちらは荷づくりエリア。
インターネットや電話・封書での注文や、スーパーに卸す分も全てこちらで荷づくりされます。

お中元用だと「のし」を付けてもらえたり、公表されていませんが結婚式ギフトとしても人気があり口コミで広がっているそうです!
ごっくん馬路村のラベルに2人の写真を入れてもらえるので素敵な記念になりますよ♡
詰め合わせセットを梱包する際はタオルを緩衝材として使用し、ゴミになるものを届けないよう工夫されています。
絵柄が可愛く、使いたくなるタオルが嬉しいですね!

10数年前から取り組まれていますが、これは「SDGs」の先駆け。
環境のことをよく考え、行われている取り組みが素晴らしいです!!
そして馬路村での出来事や情報を新聞やパンフレットにまとめ同封されています。
「反応が返って来ると凄く嬉しく、励みになる」と働く人たちの原動力になっているそうです。

そしてこちらの研究室ではゆずの研究が。
食品研究や新商品の開発なども行われています。

そしてずらっと並べられた商品。
馬路村のゆず製品の一部ですが、こんなにあります!

見たことや食べたことのある商品はあるでしょうか。
冬になると注文が増えるポン酢しょうゆや柚子胡椒もとても人気の商品です。
気になるものは是非お取り寄せしてみてください!
そして他にも気になる商品が。
それはこちら「umaji」というスキンケア商品です!

昔から農家さんは種から自家製の化粧水を作り使用されていたそうですが、商品化できないかと基礎研究が始まりました。
そしてゆずの種から絞ったオイル、ユズ種子油には「シミ・そばかすの原因となるメラニン量を減少させる効果がある」と分かったのです。
それまで捨てられていた種ですがスキンケア商品に活用されることで地球にとっても、女性にとっても嬉しい商品が誕生しました!

新たに青ゆずの種の効果は黄ゆずの種より抗酸化力が高いことが分かり、エイジングケア(年齢に応じたケア)への期待が高まっています。
食べて美味しく、顔に塗り美肌に、、♡
捨てるところのない万能な「ゆず製品」がこれからもたくさん誕生することでしょう!
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馬路村農業協同組合
●住所:高知県安芸郡馬路村3888-4
●電話:0120-559-659
●時間:見学 9時00分〜16時00分
通信販売 電話受付時間
8時30分〜18時00分(土曜日〜17時00分)
●休み:日曜日・祝日
●HP:https://www.yuzu.or.jp/
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3.<ゆずの森 直売所>でお買い物♪
<ゆずの森 加工場>を出ると右手には水の綺麗な安田川が流れていて、初夏には鮎釣りをする人がたくさん見られます。

この安田川に合流する前の山から流れる水を使用し、たくさんの「ゆず製品」が作られています。
「馬路村だからこそ」作れる商品ばかりです。
そしてこちら<ゆずの森 直売所>です。
可愛いイラストが目を惹きます。

(写真提供:馬路村農業協同組合)
中に入ると木の温もりを感じる店内。
製造ラインを見学した「ごっくん馬路村」の冷えているものも販売されており、その場で飲むこともできます。

あまり流通に出回っていないポン酢しょうゆなど馬路村産の商品が多数販売されています。
そして最近「ごっくん馬路村ゼリー」という商品が新発売になったそうです。
パウチタイプで、凍らせて食べるのもオススメだそうで暑い夏にもピッタリ!

購入した商品はこちらから郵送していただけるそうで、持ち帰りの心配はありません。
ごっくん馬路村の製造ラインを見学した後は、馬路村土産を購入して帰りませんか♪
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ゆずの森 直売所
●住所:高知県安芸郡馬路村3888-1
●電話:0887-44-2323
●時間:8時15分〜17時00分
●休み:年末年始
●HP:https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=1436
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今回「ゆずの村 馬路村」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
「林業の村」から「ゆずの村」へと変わり、栽培から製造・販売と雇用をも生み出した村を上げての再生は大成功!!
村の人々が一丸となり創り上げた「ゆずの村 馬路村」。
ここにはたくさんの人の努力と地元愛がありました!
気になった商品は是非お取り寄せを!
そして現地にも足を運んでいただきたい!
魅力たっぷりな「ゆずの村 馬路村」のご紹介でした。
次回は宿泊施設「馬路温泉」をご紹介いたします。
こちらも魅力たっぷりです!お楽しみに(^^)
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※データは2021年7月時点での情報です。
最新の情報は各スポットにお問い合わせください。
撮影:岩嵜一真
取材・文:キモノプラス編集部