文様図鑑 vol.14 菊
美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白くなるはず!
「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。今回は
長寿を象徴する代表的な「菊」です。

※写真は帯の一部
菊は奈良時代に中国から薬草として伝わってきました。昔、菊の郡生地から流れ出た水を
飲んで延命したとされ菊水伝説とも言われ不老長寿の願いもある演技の良い柄とされています。
菊といえば皇室の紋を思い浮かべますが、皇室は「十六弁八重表菊形」(じゅうろくべんやえおもてぎく)御紋章になっています。

※十六弁八重表菊形

※写真は着物の一部、乱菊
菊の花びらが乱れ咲いた様子を文様化したものを乱菊といいます。
江戸自体末期の能装束などには乱菊文様の図柄を多く見られます。
秋のイメージが大きい菊ですが紋様など写実的でなければ通年OKです。