文様図鑑 vol.13 紅葉(もみじ)
美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、
着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白く
なるはず!「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。
今回は秋といえばの「紅葉」です。

※写真は着物の一部の紅葉紋

※楓紋
楓の葉が色づいたものが「もみじ」になります。
「もみじ」の語源は動詞で、反物(たんもの)を植物の色素で染め、揉みだして、それが水中に染み出す様子を「もみづ」と古くから表現していたそうです。
秋になって紅葉した樹木の葉が赤や黄色に染まっていく様子をこの『もみづ』に例えて、紅葉した葉を総称し『もみじ』と呼ぶようになった思われます。

※写真は袋帯の一部
色づく前の青々とした葉が描かれている場合は青楓、楓文といいます。
楓の名は葉が蛙の手に似ていることから形容詞から付いた名です。
盆栽界では、葉の切れ込みが深いものが紅葉、浅いものが楓とされています。