≪ゆかたで体験≫木玉がぶつかる音が響く心静かな時間… 京都・宇治でくみひも手組み体験

「くみひも」は、複数の糸の束を交互に組み合わせて形作る伝統工芸品で、着物の帯締めなどに用いられています。
繊細な編み目と美しい光沢、そしてしっかりと締まるのが特徴。
現在では帯締めのほかに、アクセサリーや日用雑貨など身近なアイテムにも使われているとか。
組む作業は初心者でも挑戦できる単純作業が多いので、気軽に体験できます。
今回はゆかたを着て、京都・宇治にある【昇苑くみひも】でくみひも手組み体験に挑戦してきました。
【1. 色を選ぶ】

事前に糸を準備してもらわないといけないため、1週間以上前に、電話やHPでの予約が必要です。
このときに、HPを見ながら、実際に組むひもの色を選びます。
濃紺色や抹茶色、藤色など、全6種類の色からセレクト。
どれも和の心を感じる美しい色合いで、悩んだ結果、今回はクジャク色にしてみました。
【2. 作るアイテムを選ぶ】

待ちに待った体験当日。
体験は、糸を組むための台が置かれた、築100年を超える京町家で行います。
まずは、ストラップ・バッグチャーム・ブレスレットの中から、作りたいものを2つ選びます。
どれもとても可愛らしくて、ゆかた姿にもよく似合いそう…。
今回は、ゆかたのバッグに付けようとかわいいバックチャームを選びました。
【3. 職人さんに組み方を教わる】

次に、職人さんにくみひもの組み方を教わりましょう。
くみひもは、文字通り複数の糸を組み込んでいくことで作られます。
組み上げる台は、丸台、角台、高台などがあり、玉糸の数が多い時は高台を使うというように、作りたいくみひもの組み目によって使い分けられるそう。
今回は、角台を使って、江戸紐と呼ばれる八つ組に挑戦!
糸が付いた重りを決まった順番に動かすことで、色糸と白糸を交互に交差させ、紐を作っていきます。
【4. 組みひも作りスタート】

いよいよ実践!
最初は少し難しいですが、リズムを掴んだら、あとは同じ動作をひたすら繰り返すだけ。
作りたいアイテムに合わせて糸をどんどん長くしていきます!
鉛が入った木製の糸玉がぶつかる心地良い音を聴きながら、集中…。
なんだか心が研ぎ澄まされる感覚です。
出来上がったひもが台の上に見えてくるのも楽しいですよ。
【5. 完成!】

組みあがったひもは、職人さんによって、アクセサリーに加工されます。
待つこと30分。
さっき組んだひもが、バッグチャームになりました!
とてもかわいらしくて、ゆかたのバッグによく合います。
最後に、自分で組んだひもを使ったアクセサリーに加え、もう一種類好きなアクセサリーをプレゼント。こちらはお土産にしてもいいですね。
今回は、京都・宇治にある【昇苑くみひも】で、くみひも手組み体験に挑戦しました。
風情のある町家で、糸を組む作業にひたすら集中する、心静かなひとときが過ごせました。
気軽にできるくみひも手組体験。
ぜひゆかた姿で、和装にもぴったりなくみひもアイテムを作ってみてくださいね。
昇苑くみひも 宇治本店

【昇苑くみひも】は、京都・宇治で1948年から続く、くみひもの工房。
帯締めや髪飾りなどからスタートし、最近では和装のほかにも、アクセサリーやインテリアなどの身近なアイテムも制作。2018年に宇治の工房の近くにオープンした宇治本店は、築100年を超える町家をリノベーションしたもの。趣のある空間に、職人が一つ一つ丁寧に仕上げた組紐和雑貨がずらりと並ぶ。
くみひも手組み体験や、組みひも教室も人気。観光名所の平等院や宇治橋とも近いので、前後にそれらのスポットを巡るのもおすすめ。
●住所:宇治市宇治妙楽146-2
●アクセス: JR奈良線 宇治駅から徒歩8分
京阪電気鉄道宇治線 宇治駅から徒歩12分
●電話:0774-66-3535
●時間:10〜17時
●休み:無休(年末年始、夏季休暇を除く)
●料金:手組み体験 1名2,500円
●HP:https://www.showen.co.jp/
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[衣装協力]

夢京都 高台寺店
豊富な品揃えが自慢のレンタル着物店。
着物選びから着付けまで、経験豊富なスタッフが丁寧に対応してくれるので、気軽に着物や浴衣を楽しめる。ヘアセットも専門のスタイリストが着物に似合うスタイルにしてくれるので安心。
●住所:京都市東山区桝屋町362-5 ますや 2F
●アクセス:京都市バス停東山安井下車から徒歩3分
●電話:075-561-9410
●時間:9~18時
●休み:無休
●料金:レンタル着物プラン 3,190円~
●HP:https://yumekyoto-kimono.com/
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※データは2021年6月時点での情報です。
料金は原則として税込み価格です。
最新の情報は各スポットにお問合せください。
撮影:ハリー中西
モデル:地蔵笑花(gram)
着付け:出口嘉津子(夢京都)
編集・文:武尾香菜(エディットプラス)
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