紋様図鑑 vol.2 紫陽花(あじさい)
美しい自然を切り取った文様に、幸せを願う吉祥紋、時にはダジャレを効かせた洒落紋など、 着物には数え切れないほどたくさんの文様を見つけることができます。
デザイン性の高さはもちろんのこと、その文様に込められた意味を知ると着物はもっと面白くなるはず!
「文様図鑑」では毎回、着物や帯から素敵な文様を紹介します。
第二回目は今が季節の「紫陽花」文様です。

※写真は単衣の訪問着。
「万葉集」にも見られるほど古くから日本人に愛されてきた「紫陽花」は、着物の柄にもよく 見られるモチーフの一つです。
写真のように写実的に描いたものは、花が見ごろを迎える1ヶ月ほど前から着始めて、ちょうど 花が咲く頃までが着るタイミング。これはどの草花にも共通です。
季節に敏感になることも、着物の楽しみの一つですね。

※写真は浴衣の一部。
浴衣の紋様としても人気の「紫陽花」。
先ほどの訪問着のような写実的な表現とは異なり、意 匠化された印象的な表現です。
表現が写実的ではない場合は紋様の一つとして捉え、実際に花が咲く季節にとらわれ過ぎずに 楽しめます。
写真のように浴衣なら7、8月いっぱいまで着ることができます。