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[豆知識]着物でエスカレーターの乗り方

着物は裾が長いので、例えば、エスカレーターの隙間に巻き込まれないように、手で裾を押さえるということはご存知かと思いますが、気をつけなければいけないポイントがもう一つあります。
今回は、私の失敗談をもとに、着物ライフの豆知識をお伝えします。いつものように何気なく外出していたある日、コートの左側の袖だけ、ものすごく汚れていることに気が付きました。
「コートを着て食事はしないし、どこで汚したんだろう?」と数日考えて、はっと気がつきました。
エスカレーターに乗った際、コートの袖で側面のガラスやステンレスの板を、綺麗にお掃除をしていたのです。
黒ずんだ汚れはエスカレーターについていた「チリ汚れ」。気が付かないうちに毎日少しずつ汚れが重なり、気が付いた時にはちょっと手遅れ。
お洗濯に出しても綺麗に落とすことができず、原因を知って本当にショックでした。

エスカレーターに乗る際のポイントとしては、エスカレーターの手すりを持つのと反対の手で、袖の袂(たもと)を押さえてあげるのが一番エレガントな所作です。
ただ、荷物を持ってる時など、現実的に難しい時もあり、そんな時は、袖の袂(たもと)を持つことで、汚れ防止をしています。お着物とお洋服の大きな違いは、「お袖の袂(たもと)がある」こと。この取り扱いに慣れるまでは色々失敗もあります。
ちょっとしたひと手間で、汚れ防止ができますので、みなさんもぜひお試し下さい。