困ったときは無彩色 その1 白の場合
色のことがちょっと詳しい方は無彩色というのは白,灰色,黒ということを知っているでしょう.この3色は色みを持っておらず,鮮やかさもなく,明るさのみを持っている色です.
そして,これが困った時のお助け色になるわけです.
皆さんの中にもどうしてもこの着物にピタッとあう帯がないなんて焦ることがあると思います.
そんな時は迷わず真っ白やオフホワイトの帯を持っていると助かります.例えば…・
もちろんグリーン系の帯でも合いますが,より着物の柄を引き立てるのはもしかするとこのようなオフホワイトの帯かもしれません.帯揚げや帯締めは着物の柄で使用されている色を使ってかまいません.
着物:グリーン系の辻が花
帯:オフホワイト
帯揚げ:ピンクにブルーの絞り
帯締め:ゴールドと紫次に,これもかなり柄が多めなので,帯を白ですっきりさせます.
着物:黒,緑,赤,茶などの小紋
帯:ホワイト
帯揚げ:緑と紫,金色
帯締め:紫の真田紐
帯締め:赤と青 葛飾北斎の浮世絵模様最後は,着物も帯もそこそこ柄があり,両者を目立たせ,帯揚げだけは控えめにしたい場合になります.帯揚げを白系にするやり方です.
着物:薄い青紫 野菜模様
帯:赤
帯締め:ブルーグレー
このようにお助け色である「白」は帯や帯揚げに使用し,周囲の色を引き立てたり,またその逆でごちゃごちゃした色の組み合わせを緩和する効果があります.このような配色のことを色彩の知識では「セパレーションカラー」と言います.是非皆さんも効果的に使用してください.