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[着物でお出かけ] 美意識に触れ感性を磨くお出かけ・蜷川実花「瞬く光の庭」へ

今回は、東京・白金台にある庭園美術館で開催中の蜷川実花さんの展覧会へ。
蜷川実花さんの世界観といえば「極彩色」というイメージでしたが、こちらの展覧会では、光がたっぷり入った「光彩色」の柔らかい世界観でまとめられていました。本館(旧朝香宮邸)では、重要文化財に指定されているアール・デコ様式の建築の中に作品が飾られ、花の写真を中心にお部屋ごとに季節感を統一した作品が展示されています。まるで迷路のような館内を蝶々のようにふわふわと回遊し(係員の方が道案内をしてくれますので方向音痴の方もご心配なく)、景色を楽しみました。新館では、映像作品「胡蝶のめぐる季節」が展示され、蝶々に誘われながら四季の花々をめぐる映像体験を楽しめます。中に入ると次から次へと色の変わる光のシャワーが心地よく、外から見ていても人が楽しく動くシルエットに表情が緩む作品です。中に入る人数によっても雰囲気が変わるので、少し時間を空けて3回も見てしまいました。

今までの蜷川さんの作品には夢や幻想というイメージがありますが、「現在と未来」という違う視点から撮影された写真はなんと4万枚、多忙なスケジュールの中で少しの隙間があればカメラを手にして、腱鞘炎になりながらも夢中で撮影されたそうです。その中から厳選された作品がシンプルに展示され、純粋な気持ちで作品に向き合える展覧会でした。
ここ数年で世の中の価値観も変わり、何が起きるか予測もつかない現在、忙しく過ごしていると自身の心が動いた瞬間を見逃してしまいがちですが、その感性を日々大切に育てていきたいと作品を通して感じました。コーディネートは、蜷川実花さんの写真をイメージした濃い江戸紫の三分紐、襦袢とピアスは鮮やかなピンク色(見えていませんが)にしました。
チリよけコートを入れて持ち歩く東袋は、蝶々柄にして展覧会のテーマとリンクさせました。

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蜷川実花 「瞬く光の庭」
開催期間:2022.6.25(土)〜2022.9.4(日)
https://www.mikaninagawa-flickeringlight.com/

東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
都営三田線・東京メトロ南北線「白金台駅」1番出口より徒歩6分