[着物でお出かけ] 魔除けー見えない敵を服でブロック!ー
今回は東京・代々木にある文化学園服飾博物館で開催中の「魔除けー見えない敵を服でブロック!ー」展へ。日本をはじめ世界各地の魔除けの知識を民族衣装を通して学んできました。
※画像はHPよりお借りしました
科学の知識がない時代、病気などは目に見えない「魔」によって引き起こされるものと信じられていました。人体と外界の境目にある衣服には「魔」から身を守る役割があるとされ、人々は衣類に願いを込めました。
展示は「『魔』を遠ざける」「『魔』の侵入を防ぐ」「『魔』をまどわせる」「魔除けの『赤』」「祈りと願い」、といった5つのテーマで構成されています。
光を反射する素材や音が鳴るもので「魔」を遠ざけ、「魔」が侵入する袖口・衿元・裾には装飾品などを付けて結界を築き、自身の目の届かない背中には威圧的な模様で「魔」の侵入を防ぎ、霊が出入りすると言われる菱形模様を幾重にも重ね、迷路のように悪霊を迷い込ませるなど、目から鱗の情報が満載でした。「背守り」のついた子供の着物 ※画像はHPよりお借りしました
和裁では、「縫い目=魔物の侵入を防ぐ監視の目」と伝えられており、縫い目によって結界を張っています。一つ身の子供の着物には背の縫い目がないので、背守りを付けて健やかな成長を願います。
少しくらいのほころびは、つい後回しにしてしまいがちですが、「縫い目=結界」と再認識することで、「お直しは早めに!」という気持ちになりました。ーーーーー
魔除け ー見えない敵を服でブロックー
開催期間:2023.12.9(土)~2024.2.14(水)
https://museum.bunka.ac.jp/exhibition/exhibition5022/
文化学園服飾博物館
東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル
JR「新宿駅」南口より徒歩7分